映画『甘くない砂糖の話』砂糖をやめたくなる衝撃的な人体実験!

映画:あまくない砂糖の話

糖質制限」vs「カロリー制限」を続けたら、どちらが太るのだろうか?

60日間「砂糖食品(カロリー制限食)」を食べ続けたら人はどうなるのか?人体実験を試みる作品が映画『さとうの甘くないは話』だ。

30日間マックのハンバーガーを食べ続ける、伝説の人体実験ドキュメンタリー「スーパーサイズ・ミー」を彷彿とさせる本作品だが、今回の「あまくない砂糖の話」でも砂糖により精神がおかしくなり、完全な砂糖ジャンキーと化していく。

コメディータッチで描かれているので誰でも楽しんで砂糖の勉強ができることだろう。

映画『あまくない砂糖の話』のあらすじ


ガールフレンドの妊娠を期に「砂糖の害」の真実を追究しようと考えた主人公は監督デイモン・ガモー(Damon Gameau)。日ごろより健康食を実践している青年だ。

砂糖は必ずしも有害ではない。」このような砂糖をめぐる巡る研究結果の背景には、5兆円規模とされる砂糖メーカーの息のかかった研究機関が関係している。つまり「砂糖に罪はない」という結果ありきで研究がなされているのだ。

そこで主人公・デイモンは自らのカラダを使って砂糖が体に与える影響を実験することにする。60日間、オーストラリアの平均砂糖摂取量、ティースプーン40杯(160g)分を毎日摂取するのだ。

この映画のポイントとして、主人公はジャンクな食品は口にしない。甘い、チョコレートやソーダ、アイスクリームは禁止でいわゆる低カロリーなヘルシー食品だけを摂取するのだ。

だが、ヘルシー食を摂取しているのに、開始18日目で異変が起きる。どうやらヘルシー食というのに、短期間で肝臓が脂肪まみれになり、極度の疲労感、躁ウツ症状が発生したのだ。

その理由は、狩猟採集時代から続く、人間の体のシステムが関係しているようだ。当時の人類は常に栄養摂取のリスクを抱えていたため、特にフルーツ(果糖)を摂取するとたちまち、脂肪として蓄えられるように進化したためだ。

映画は「砂糖による人体実験」をベースに「砂糖の起源」、「人類と砂糖の相性」、「砂糖ビジネス」と砂糖の本質が手軽に学べる内容になっている。コメディー調でポップなつくりは、大人から子供まで楽しめることだろう。

さて、だいたいのあらすじを紹介したところで、ここからは映画「あまくない砂糖」の話を見ていて気になった点をピックアップしていきたいと思う。

人類は『糖分』に飢えていた

その昔、人類が自然の中で狩りや果物の採集により食料を得ていたころは、カロリーを最大限に摂るため糖分のえり好みをすることなどありませんでした。そして糖分を渇望する人類は、それを最大限に吸収する能力を身に着けました。しかしそれはもともと少量しか摂取できなかったからです。砂糖を大量に得ることのできる現在の環境と人類の肉体は相性がいいとはいえません。

引用:あまくない砂糖の話

映画は「砂糖」がテーマとなっているため、炭水化物(米、小麦製品)については触れていない。デンプンである米もジャガイモも体内にはいれば砂糖と同じ「ブドウ糖」に変化する。狩猟採集時代の人類が食べてこなかった同じ糖質なのだ。

玄米摂取を推奨する「選択糖質」が健康的と考える人も多いが、そもそも人類は穀物(炭水化物)自体を大量に摂取するシステムには進化していないということなのだ。

果物の『果糖』で太る理由

自然界において「果糖」は本来、希少であるがゆえに、肝臓はすべてを吸収しようとする。そして余った分を即座に脂肪に変えてしまうんだ。

引用:あまくない砂糖の話

僕が肉は不健康で、玄米やフルーツが健康的だと思っていたころ、影響を受けた健康本には「果糖は血糖値を上げない」とあり、毎日リンゴを食べていた。

たしかに、フルーツに含まれる果糖はショ糖と違い、血糖値を揚げない。だが、その理由は、血液中に流れ込まず、直接肝臓に脂肪として溜め込まれるからだ。つまり知らず知らずに肝機に脂肪を高める食べ物がフルーツ(果糖)だったのだ。

どれでも同じです。ブラウンシュガー、白砂糖、もしくは異性果糖、もしくは濃縮果汁であっても人体への影響は変わらない。

引用:あまくない砂糖の話

僕は「選択糖質」を推奨する医師の言葉を信じて、ブラウンシュガー(黒砂糖、てんさい糖)は大丈夫だと思い込んでいた。しかし、これらも全て直接的に人体に悪影響を与える「果糖」。ハチミツも同様。すべて人体へ悪影響をもたらすものなのだ。

甘味(あまいもの)中毒になる理由

実験用ラットは「コカイン」よりも「砂糖」に対してより執着を見せたとされます。コカインよりもです。信じられますか?

引用:あまくない砂糖の話

砂糖は世界最古のドラッグとされ、現在でも「マイルドドラック」と呼ばれるほど強い中毒症状が確認されている。実際、脳内ではドーパミン(快楽物質)やセロトニン(幸せホルモン)を分泌させ、恋愛時に匹敵する高揚感をあたえる。

主人公は、糖分を摂取するとハイになり、時間が経過するとエネルギーがきれ、気分が低下する。まさにドラッグと同様の働きをするのだ。

砂糖の量の最適値は、業界用語で「至福点」と呼ばれるらしい。(中略)いまではパスタソースや炭酸飲料、シリアルにも応用されている。

引用:あまくない砂糖の話

砂糖メーカー(食品、飲料メーカー)はこうした砂糖の中毒性を利用している。食糖分は増やせば増やすほど、「美味しい(幸せ)」と感じるが、一定を超えると満足感が低下してしまうという。このピークポイントを「至福点」と呼ぶそうだ。

一方で、業界内において「中毒」というは言葉はタブーとなっている。強い中毒製品を造っておきながら、あくまで「健康は消費者の選択の問題」としているのだ。我々の責任ではないと。

カロリー制限で太る理由

驚くべきことに摂取量(2300cal)は実験前と変わらなかったのだ。大きく変わったのはカロリーの摂取源。健康的な脂肪が、そのまま糖分の高い食品になった。

引用:あまくない砂糖の話

主人公は実験前とおなじ摂取カロリー(2300cal)にも関わらず、60日間で8.5kgUp、体脂肪7%Up、ウエスト10cmUpという結果になった。低カロリー食なのにだ。

太った理由は、バターや肉、ナッツ、アボカドなどの「良質な脂肪」から、砂糖が含まれる「低カロリー食品」に変えただけ。

いわゆる健康食を摂り続けるような食生活をして、それが安全だと人々が思い込むのは危険です。

引用:あまくない砂糖の話

低カロリーの健康食(思い込みだが)は脂肪分の「うまみ」を補うために大量の砂糖が添加されている。結果としてブクブク太るということだ。

日本の糖尿病学界でも基本的に、高カロリー食を否定し、「低カロリー食」を推奨している。低カロリー食とは「肉を食べ過ぎず、適度なご飯でカロリーをセーブする食事法」だ。こうした背景にはドル箱のインスリンビジネスが存在する。つまり一生患者であって欲しいのだ。

差当業界は完全に「カロリー」をすべての基準としています。もしも砂糖の有毒性が認められてしまったら、肺がんの原因であるタバコと同じ扱いになってしまいますからね。ですから摂取量と消費量を争点にして「野菜」と「砂糖」のカロリーを同列に並べているわけです。

引用:あまくない砂糖の話

砂糖とうつ病の関係

砂糖は常日頃から摂っているけど、何も問題ないという人は多いでしょう。しかし、食べ続けていると気づくことさえできないのです。自分の頭がふだんからいかにボヤけているかにね。

引用:あまくない砂糖の話

主人公は実験によって、肝機能の低下や、激太りしただけでなく、覇気を失い、不眠、気力の低下、そして躁ウツ病の症状を発症する。そして実験終了後は猛烈な中毒症状が起きている。

脳のエネルギーは「糖」と「ケトン体(脂肪)」の2つが利用されているが、糖と主とした回路の場合、エネルギーの乱高下が激しく、精神がおかしくなる。主人公は食べるとハイになり、時間が経つと気分が落ちる躁ウツ症状に陥っていた。

一方、実験前の主人公は良質な脂肪をメインとした食事で「ケトン回路」とまではいかなくても、健康的なエネルギーシステムだったのであろう。ケトン体になるとエネルギーが格段にUPするのだ。

このあたりの説明は「ケトン体革命」にてレビューしているのでチェックしてみて欲しい。

まとめ|映画『あまくない砂糖の話』の感想

砂糖の摂取で、肝臓が壊れ、精神がおかしくなるというのは、30日間マックのハンバーガーを食べ続ける「スーパーサイズ・ミー」に近いものだった。最終的にはお互いジャンキーになり、食事によりハイになっていた。

マクドナルドの闇の部分に加え、糖質の中毒性を記録した、「スパーサイズ・ミー」も面白かったが、本作「あまくない話」ではジャンクフードを摂取せず、健康的な「低カロリー食品」のみを実験対象にしたとことが面白い。

日本でもサントリーより販売されている「マウンテン・デュー」は海外で絶大な人気がある商品だ。その強力な中毒性によって10代で「総入れ歯」になってしまう青年も登場する。衝撃映像だ。親の教育は本当に大切だとつくづく思う。

監督デイモンが子供をキッカケに実験を開始したように、親なら一度は目を通しておくべき映画なんじゃないだろうか。