映画「イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ」の意味とは?

BANKSYの作品

どうもナラコウタ(@NaraKota)です。

「アートの価値」とは何なのか?
「ブランドの価値」とは何なのか?

映画「EXIT THROUGH THE GIFTSHOP(イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ)」を、映画の意味まで込めて訳したら「価値のないお土産は素通りして出口へどうぞ」となるのだろうか。

果たして「価値の無いもの」がどうやって1億を売り上げるような商品に化けるのか?気になる方はぜひ「教訓」としてチェックしていただきたい・‥。

映画「イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ」のあらすじ


本作の主人公ティエリーは、いつでもどこでもカメラを撮影する根っからのカメラマニア。生きている全てを記録する変人だ。

そんな彼は人生を変える被写体に遭遇する。実は彼のいとこはグラフティ界で注目される人気アーティスト「SPACE INVADERS(スペース・インベーダーズ)」だったのだ!そんな彼の活動に同行する中でティエリーはグラフティの魅力に完全にハマっていく。

SPACE INVADERS

Space Invaderのアート

ゲーム「スペースインベーダー」をメインモチーフとし、タイルでピクセル状のイラストを表現するのが特徴。フランスを代表するグラフティ界屈指の人気アーティストだが、実は映画の主人公・ティエリーのイトコだったのだ・・・。

人気、実力ともにかねそろえたSPACE INVADERSだが、後に彼よりも成功するイトコのティエリーについては何も語りたがらない。その理由は映画を見れば理解できるはず・・・(笑)

▼スペースインべーダーの作品

 

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Some of the new reactivations in Paris 👍 #thankyou #greatjob #backtolife #reactivations Photos by @avengers_427

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撮影マニアのティエリーは、数々のアーティストの撮影に成功する。だが1ピースが足りないことに納得がいかない。グラフティ界を語るうえで絶対に外せない超大物「BANKSY(バンクシー)」の存在だ。しかしBANKSYは情報を徹底的に隠しているため、グラフティメンバーでさえ彼と連絡できないという。

BANKSY(バンクシー)

BANKSY「風船と少女」
▲ベルリンの壁に描かれた「風船と少女」

BANKSY(バンクシー)はアンディー・ウォーホルに匹敵する現代で最も有名なアーティスト。代表作「風船と少女」はサザビーズ・オークションで1億5000万で落札されている。覆面で個人情報も一切公にしていないので仲間うちでも彼の情報を知る者は限られている。

それまで、「ただの落書き」としか認知されていなかったグラフティだが、BANKSYがMoMAやメトロポリタン美術館といった歴史的美術館に無断で作品を展示すると、後にその行為、作品の完成度から、美術館の正規コレクションと認められたことにより投機対象として価値が一気に高騰、ピカソの収集家までもがコレクションする存在となる。

BANKSYのスプレーペイントされたコンクリの壁は、クリ抜かれてオークションで5000万円の値が付くほど。ハリウッドスターのブラッドピットも大ファンで、自宅には1点で1億を超えるのBANKSYアートを所有している。

BANKSYのホーム・イギリスではBANKSYの壁に描いた落書きが観光資源となるので厳重に保護されている。一方、同業者のものはただの落書き(犯罪)というおかしな矛盾も発生している。

しかしBANKSYを求めつづける撮影マニア・ティエリーに神はお互いを結びつけることにする。

次第にバンクシーと交流を深める主人公・ティエリー。そんな彼にバンクシーはグラフティを題材にした映画製作をすすめることに。膨大なアーカイブを持つ彼にはぴったりかもしれない。しかし完成した映画は全くセンスが無いヒドイ作品だった。

 永遠に続くように思われた。 まるで見るに堪えない90分の悪夢だった。落ち着きのない人間がリモコンでチャンネルを切り替えてる感じだ。

引用:BANKSY(EXIT THROUGH THE GIFTSHOP)

これを見かねたBANKSYは次にティエリーに「小さなアートショーでもやってみたらどうだ?」と勧める。

これにティエリーはこれで火が付いた!
自身を「MR.BRAINWASH(ミスター・ブレインウォッシュ)」と名乗り町中にアートを残していく。そしてなにを思ったか小さなショーどころではない大規模なショーに全財産をはたいてしまう。

もちろんアートなどなにも作れない。しかしそんなのは全てその道のプロに任せればいい。そう、MR.BRAINWASHには何もでないのだ・・・。

だが彼のショーは大成功を果たす。その理由は…。

BANKSYは冒頭に語る「教訓」になればと思ってさ映画を作ったと。人は情報に目がくらんで価値のないアートに300万もしはらってします。その理由は映画のなかで語られる。

映画「イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ」の意味

本作のタイトル「EXIT THROUGH THE GIFTSHOP(直訳:みやげ店を抜けて出口へ)」の意味は実際に映画を見ないと見えてこない。制作したBANKSY的には「価値のない商品は素通りして出口へどうぞ」といった意味合いなのかなと思う。

アートの価値とは何か?

本作の最大の見どころは「価値の無い」作品でもメディアの踊らされてしまえば立派な作品になりえるという点だ。

バンクシーが推薦するアーティストなのだから間違いない!と考えたLA最大のメディア「LAウィークリー」の先導で一躍、大注目のアーティストになってしまった。何も作れない彼に代わってプロが全て制作しているというのに。

ある意味でウォーホルの後継者だね。ウォーホルは著名人の肖像も繰り返し複製すれば価値がなくなると訴えた。ティエリーの場合は最初から価値が無い。

引用:BANKSY(EXIT THROUGH THE GIFTSHOP)

実際に彼の作品は売れまくり、1週間で1億を売り上げた。そして5日間の開催予定を2カ月に延長して複製されまくった価値の無い作品を売りまくったのだろう。この結果にBANKSYはおおいに笑ったに違いない。

そして最後に今作に登場するもう1人とキーパーソンである「Shepard Faiey(シェパード・フェアリー)」は彼の成功に結果として加担してしまったことに複雑な心境を語っている。

ティエリーのかかわる一連の現象は興味深い。(中略)人類学的にも社会学的にも示唆に富んでいる。学ぶことがあると思うよ

引用:Shepard Faiey(EXIT THROUGH THE GIFTSHOP)

映画「イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ」を 配信している見放題サービスは?

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映画「イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ」の 感想

グラフティアーティスト「スペースインベーダー」が紹介されている雑誌
▲ 本棚から引っ張り出してきたStreet Art雑誌で主人公のイトコ(SPACE INVADERS)が紹介されていた。

僕はもともとグラフティが大好きで本作をみたのは、これが2回目だ。その当時、映像に一瞬映るPEZやSweettoofなんかにワクワクしながら視聴した。当然、MR.BRAINWASHの存在も知っている上で作品をみたわけだ。

実は本作を見る前からMR.BRAINWASHのことを相当ひどい作品だと思っていたけど、映画を見て納得したことを覚えている。もう、著名人に色を塗るだけとか、創造性の微塵も感じなくて、大嫌いなアーティストだったのだけど映画をみて納得したことを覚えている。

本作で完全なネタアーティストになってしまったMR.BRAINWASHだけど、その後も上手に波をつかんで第一線で活躍しているようですよ。今回をきっかけにネットショップを改めてチェックしたら相変わらずクソで、近年話題のアーティスト作風を思いっきりパクってて反吐がでそうになったけれども。

まぁこの映画も見ても「素晴らしい作品だ!50万でも欲しい!」と思うなら買えばいいじゃないですかね。まだ見ていない方は「教訓」を語るドキュメンターリーとして是非チェックしてみてはいかがでしょうか?